「朝フルーツ」の健康効果と正しい食べ方
脳卒中や心臓病・ガンの予防に役立ち、必要なビタミンや栄養も摂れるフルーツ!糖尿病の方にも実はおすすめできちゃうんです!ですが、いくら美味しいといっても、食べ過ぎや夜遅くに食べることはよくありません。フルーツを美味しく食べつつ成人病を予防できる「正しい食べ方」をお教えします!
■ フルーツと成人病の関係性
◎ フルーツは体にいい
フルーツには、
L・抗酸化物質(全ての病気の元凶といわれる活性三酸素を不活化する)
・ビタミンCなどの微量栄養素(発がん性物質の発生を抑える)
・カリウム(血圧を上昇させるナトリウムの排泄を促進する)
・食物繊維(コレステロールや脂質の吸収を妨害し、腸内をキレイにする)
などが多く含まれています。こうした物質が、がんをはじめとする生活習慣病の予防にいい働きをもたらすといわれています。
◎ 高血圧×フルーツ
高血圧は脳卒中や心臓病などの引き金となります。そんな血圧を下げる効果をもつ果物ですが、特にキウイフルーツの降圧効果はめざましいものが。ノルウェーのオスロ大学における調査によれば、血圧を下げる理由として考えられるのは、キウイに含まれる黄色い色素「ルテイン」の影響です。「ルテイン」の抗酸化作用は血液中の悪玉コレステロールの生成を抑制する作用があり、血中の無駄なコレステロールが減るとともに血行改善がなされるようです。元来フルーツには高血圧の原因であるナトリウム(塩分)を分解するカリウムが多く含まれているため、キウイ以外の果物でもOK!
◎ 脳卒中・心臓病×フルーツ
高血圧、動脈硬化、糖尿病などが原因となって脳の血管に障害が起こる脳卒中が引き起こされ、また心臓の血管が詰まると虚血性心疾患になってしまいます。
・コレステロール値を下げるビタミンC
・抗酸化作用のあるβカロテン
・コレステロールを吸着して排泄を促す食物繊維・ペクチン
・活性酸素の発生を防ぐビタミンE
…などを多く含む果物を食べることが効果的です。りんご、もも、みかん、いちご、あんず、キウイ、柿…などの果物がおすすめです!
◎ 糖尿病×フルーツ
「糖尿病なのにフルーツを食べるって…良くないんじゃない?」と心配される方も多いでしょうが、きちんと量を守ればフルーツは良い薬になります!日本糖尿学会が「糖尿病食事療法のための食品交換表」においても1日80キロカロリーの糖分を生鮮果物から摂取するよう勧めています。フルーツには適度な果糖が含まれており、上述のカリウムや様々な栄養も備えているので、適切な量を見極めればフルーツを食べることは可能なのです。ちなみにショートケーキ1個分のカロリーはみかん9個よりも高いといわれています!フルーツで摂る糖分がいかにヘルシーで健康かわかりますね。病状は人それぞれ、果物の摂取量も人それぞれです。どれぐらい食べていいの?と迷った場合はお医者さんに相談しましょうね!
■ おすすめフルーツと食べる量
上記に挙げた日本糖尿病学会が推奨する1日のフルーツでの果糖摂取量は80キロカロリー。これは果物200gに相当します。また、この200グラムは糖尿病の患者さんだけでなく一般の方にもだいたい同じくらいの量が推奨されているんです。
◎ リンゴ
コレステロール値の低下・高脂血症予防(中性脂肪の低下)、心臓病の予防・ビタミンCの吸収促進などスーパーフードとして知られるリンゴ。ダイエットにもいいとされていますよね。そんなリンゴの適切な摂取量(200g)はリンゴ1個です!
◎ キウイ
上述のとおりキウイもまた非常にいい栄養素をたくさん持っていますね。そんなキウイの推奨摂取量は1.3個!だいたい1個と3分の1個くらいでちょうど良いそうです。
◎ みかん
寒くなればこたつにみかん…という図が目に浮かぶほど私たち日本人にしたしみのあるみかん。ガン予防や血圧上昇の抑制、糖尿病予防といった役割をもつみかんは200gで約2個ほど。みかんなら2つくらいペロリと行けてしまいますよね!
◎ モモ
したたる果汁とやわらかい果肉の甘さが魅力的なモモも健康にいいんです!糖尿病予防やコレステロール値の低下促進だけでなく腸内細菌の状態改善や心臓病の予防までしてくれるんですね。モモの推奨摂取量は1個。いくら美味しいからといって食べ過ぎは禁物です。
◎ ブドウ
アントシアニンに代表されるポリフェノールを多く含んだブドウは、コレステロールの酸化防止や心臓病予防、ガン予防に効果が期待できます!200gということで大体1.5房くらいを目標に食べるのがいいとされていますが、結構時間がかかりそうですね…。
…などなど、ほんの数例を紹介させていただきました。朝バナナダイエットの流行が記憶に新しいですが、自分の好きなフルーツ・食べたいフルーツは200gでどのくらいの量なのかを考えてみて、毎朝食べて病気予防!
■ フルーツは「朝」食べるのがいい!
「朝のフルーツは金、昼のフルーツは銀、夜のフルーツは銅」という言葉があります。フルーツに含まれるビタミン・糖分といった栄養は吸収が早いといわれています。睡眠中に失われたこれらの栄養素を効率よく摂取できるため、フルーツは朝に食べるのが推奨されているんですね。一方、夜にフルーツを食べてもあとは寝るだけ。そのまま脂肪に変わってしまう可能性が高いため、夜にフルーツを食べることがおすすめされていないようです。上記に挙げた果物たちも朝に食べることが望ましいです。
■ おわりに
糖尿病でもフルーツを食べていいということには驚きました。まさに自然界の薬であり宝石ですね!毎朝フルーツを食べることを心がけて病気予防に努めましょう!